違法な派遣とは?
派遣事業においては、労働者派遣法によって違法とされている項目があります。
現在の派遣法では禁止されている業務への派遣・二重派遣・事前面接・無許可運営・法で決められた派遣期間の超過などが挙げられます。
●ネガティブリスト業務への派遣
1999年12月に改正された派遣法では、ネガティブリスト業務への派遣を違法としています。これらは基本的に、危険が伴う業務・人の命を預かる医療分野などが該当します。
○港湾運送業務
○建設業務
○警備その他派遣労働者に行わせるには不適当な業務(医師・看護士など医療分野も該当。但し紹介予定派遣では一部認められる。)
この他、禁止されている業務として、「士」のつく業務にも派遣できません(弁護士・行政書士など)。
違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。
● 二重派遣
派遣会社から派遣された労働者を、さらに別の会社に派遣するという「二重派遣」は、違法行為です。そもそも派遣とは、「派遣会社で雇用されている派遣労働者を派遣すること」なので、《労働者を企業に派遣→その企業がさらにその労働者を他社へ派遣》することは、職業安定法において違反とされ、労働者供給事業≠ノ該当するとして、100万円以下の罰金が科せられます。注意したいのは、このケースでは、派遣した側だけでなく、その派遣を受け入れた側も罰せられる点です。
● 事前面接
派遣労働者の受け入れに先立ち、派遣先企業が派遣労働者について、事前に履歴書を求めたり事前に面接することは違法であり、派遣法において厳しく指導されています。雇用関係から言って、派遣労働者を選考する義務は派遣会社にあり、派遣先企業がこれを改めて行うことは不自然であると考えられるためです。これは、派遣先企業が、派遣労働者の年齢・性別などの先入観から、人選の幅を狭めてしまう可能性があり、労働者の就業機会を奪うことになりかねないため、との解釈があります。
● 無許可による営業
労働者派遣事業を行うには、厚生労働省に対し、次の2種類どちらかの許可又は届出を行っている必要があります。1つは「一般労働者派遣事業」の許可・もう1つは「特定労働者派遣事業」の届出です。派遣のニーズが急速に高まるにつれて、派遣を扱う会社数も一気に膨れ上がりましたが、中にはこれらの許可・届出を行っていない会社もあります。これに違反した場合の罰則は以下の通りです:
* 無許可の一般労働者派遣事業営業→1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
* 無届の特定労働者派遣事業営業→6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金
● 派遣期間
現在、派遣期間の上限が定められているのは、一般業務と物の製造業務についてです。これらの最長派遣期間は、前者が3年、後者が最長1年です。これを超えて派遣すること、また派遣で労働させようとすることは違法です。違反した場合は、30万円以下の罰金が、派遣会社に科せられます。