人材派遣業の仕組み
人材派遣業は、大きく分けて2種類あります。1つは『特定労働者派遣事業』、、もう1つは『一般労働者派遣事業』です。大きな違いは、仕事のある時だけ派遣労働者と派遣会社との間に雇用契約が生じるか、もしくは派遣の有無に関わらず労働者が派遣会社に常に雇用されているか、という点にあります。
【特定労働者派遣事業】
自分の会社の社員を、派遣先企業との派遣契約に基づいて派遣する形です。所属する会社と雇用契約を結んでいますが、派遣先企業に派遣され就業します。この場合指揮命令系統は派遣先企業にあります。派遣期間が終わったら、所属する派遣会社に戻り、次の派遣に備えます。
常に雇用されている「社員」ですので、派遣業務がない間でも、給与は支払われます。労働者側にとっては、派遣≠ナありながら、正社員としての身分が保証されているため、安定的である点がメリットです。
派遣会社側にとっては、安定的に信頼のおける人材を確保しておける点で、何度も募集をかけたり何度も新人研修を繰り返したりする手間がないのはメリットと言えます。また正社員ですので、派遣先企業から引き抜きを受けることもなく、安心です。但し、適当な派遣先がなく社員を待機させている間でも給与が発生しますので、途切れなく派遣先を持っていることが重要です。
派遣先企業にとっては、正社員として身元もスキルもしっかりした人材を派遣してもらえる点で非常に安心です。
● 厚生労働省に「特定労働者派遣事業」の届出が必要。
【一般労働者派遣事業】
派遣会社に、派遣スタッフとして登録をします。自分に合った派遣先があって初めて、派遣会社と派遣労働者との間に雇用関係が発生します。派遣期間が終われば雇用契約も一旦終了です。指揮命令系統は派遣先企業にあります。
毎回派遣業務が終わるたびに、派遣会社との雇用契約が終了するので、次の派遣先が決まるまでの間は全く収入が発生しません。ここは派遣労働者にとってデメリットでもありますが、様々な企業で職業経験を積みたい場合などには適当であるとも言えます。
派遣会社にとっては、数多くの人材を「登録型」という気軽なスタイルで確保しておくことができます。多くの人材がいつでも稼動できる状態で待機しているということは、派遣先企業からリクエストが入った際にも、人選に幅が出ますので、より良い人を派遣することが可能です。ただし募集と新人教育にかける手間と費用は大きいです。
派遣先企業にとっては、派遣会社が非常に多くの人材を確保していることは、必要とする人材に限りなく近い派遣労働者を選んでもらえる可能性が高まりますので、魅力的です。
● 厚生労働省に「一般労働者派遣事業」の許可申請が必要。
一般労働者派遣事業には、派遣労働者が常用または登録として混在する場合があります。ですので、一般労働者派遣事業の許可を持っていれば、特定労働者派遣事業の届出を別途行う必要はありません。